【ザックリ】年末調整書類の倒し方を考えてみた 2021年版

記事更新日: 2021/11/23

ライター: ナガヤン

ハローエンジニア!SEライターのナガヤンです。

みなさんは11月に入って、会社から手渡された年末調整の書類を机の中で温めてはいないでしょうか?

年末調整の書類は、いっけん複雑そうに見えるため、なんとも敬遠しがちです。

 

そう思うのは僕だけではないようで、今年もネット上で年末調整の話が活発に行われています。

Twitter では Slackに「#年末調整をしないと出られない部屋」を作ったエピソードが話題となりました。

 

でも不思議なことに、年末調整って昨年も一昨年も出しているんですよね。

それなら、分かりづらいだけで整理するとシンプルだったりするのかも。

ということで、年末調整書類について整理してみました。

この記事で分かること
  • 年末調整書類(申告書)を書く理由は、適切な控除を受けるため。
  • 年末調整書類で申告できる控除は、全部で12種類。
  • もっとも少ないケースでは、基礎控除申告書の記入だけ。

そもそも年末調整とは

そもそも年末調整とは何でしょうか?よくある疑問として次のような内容があります。

年末調整のよくある疑問
  • なぜ年末に、こんな煩雑な書類を書かなきゃいけないの?
  • 会社や経理が勝手にやってくれないの?
  • マイナンバーで自動で対処できないの?

もし心当たりがあるなら、いまこそ年末調整書類を書く理由を知っておきましょう。

 

会社員の場合、月々の給与や賞与などの額は、記載された額面(支払額)と振り込まれる金額(手取額)に差があります。

これは所得税や住民税などを支払額から差し引いて(天引き)、会社が代わりに納付しているためです。

そのうち、所得税を支払額から差し引くことを「源泉徴収」といいます。

 

ただし、源泉徴収される金額は目安としての金額であり、正しい納付額ではありません。

所得税はその年の1月1日から12月31日の給与所得額で決まるため、給与の支払いが変動する年内には正しく確定できないのです。

昇給減給や残業代、有給を使い切った際の欠勤控除でも変動するため、だれもが該当する可能性があります。

 

これを解消するため適切な納税額に再集計する作業を「年末調整」といいます。源泉徴収により過払いがあれば還付され、不足があれば徴収されます。

つまり、私たち自身の手で書類を書く理由は、納税者として個人の事情を踏まえた納税額に修正させるとともに、所得税の過払いを防ぐためなのです。

 

なお、マイナンバーは活用こそされていますが、まだまだ記入しなければならない項目があるため、あまり楽にはなっていないのが残念ポイントです。

年末調整書類(申告書)は全部で3枚

では、はじめに倒すべき敵の全体像を把握しておきましょう。

いわゆる年末調整書類は全部で3枚あります。

年末調整書類は全3枚
  • 「令和4年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」
  • 「令和3年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」
  • 「令和3年分 給与所得者の保険料控除申告書」

これらの申告書は、申告者の納税額を抑える(控除する)金額を確定するための書類です。

つまり、適切に記入すれば納税額を減らすこともできるのです。

 

申告書で調整できる控除には、どんな種類があるのでしょうか?

それぞれの申告書で申告できる控除は、次の12種類です。

申告できる控除は全12種

「令和4年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」 

  • 扶養控除
  • 障害者控除
  • ひとり親控除、寡婦控除
  • 勤労学生控除

「令和3年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」

  • 基礎控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 所得金額調整控除

「令和3年分 給与所得者の保険料控除申告書」

  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除

ゲーム的に言うと、各4人3部隊編成の波状攻撃です。なかなかに強烈ですね。

ここから、それぞれの申告書には次のような性質が見えてきます。

各申告書の特徴

「令和4年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」 

⇒ 家族構成を根拠に控除申告できる申告書

「令和3年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」

⇒ 自身と配偶者の収入額を根拠に控除申告できる申告書

「令和3年分 給与所得者の保険料控除申告書」

⇒ 主要保険の加入状況を根拠に控除申告できる申告書

察しが良い方は、この時点で戦略が見えてきたかもしれません。

それでは、これらの申告書をどのように攻略していくか考えていきましょう。

2021年(令和3年分)の違いは?

2021年(令和3年分)の最大の変更点は押印が不要になったことです。

つまり、年末調整の提出日ギリギリにハンコを忘れて、泣きながら家まで戻るという悲劇はなくなりました!

 

昨年(令和2年分)は申告書ではフォーマットが大幅に変更されましたが、今年はそこまで大きな変更はありません。

フォーマットの変更では、押印マークがなくなり、QRコードが追加されています。

QRコードを読むと国税庁のURLが取得でき、年末調整書類の書き方を見ることができます。

「令和4年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」 の攻略

「令和4年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」 は、家族構成を根拠に控除申告できる書類です。

いずれも該当しない場合は、申告者情報だけ書けばOKです。

※ 名前が印字されている場合は、何もしなくてOK

※ ただし、年の途中で主たる給与が変わった人は「源泉徴収票」を添付すること

申告できる控除一覧
  • 扶養控除:38万円~63万円(親族の年齢や同居有無などによる)
  • 障害者控除:27万円~75万円(障害の程度や同居有無による)
  • ひとり親控除、寡婦控除:ひとり親は35万円、寡婦は27万円
  • 勤労学生控除:27万円

申告内容に該当する方は、書類記入のほか必要に応じて次の書類を用意しておきましょう。

申告時に必要な添付書類
  • 源泉徴収票:本人の「主たる給与」が変わった場合
  • 親族関係書類:扶養控除、障害者控除の該当者が同居してない場合
  • 送金関係書類:障害者控除の該当者が同居してない場合
  • 勤労学生の証明書:勤労学生控除の該当者

とくに源泉徴収票は、添付先が基礎控除申告書ではないので注意です。

「令和3年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の攻略

「令和3年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」 は、自身と配偶者の収入額を根拠に控除申告できる書類です。

基礎控除以外該当しない場合は、基礎控除申告書だけ記入すればOKです。

申告できる控除一覧
  • 基礎控除:0円~48万円(納税者本人の所得による)
  • 配偶者控除:13万円~48万円(納税者本人および配偶者の所得による)
  • 配偶者特別控除:1万円~38万円(納税者本人および配偶者の所得による)
  • 所得金額調整控除:0円~15万円(納税者本人の所得による)

なお、給与所得以外の所得を確定申告する場合は、「所得金額」欄に給与所得以外の所得の合計額を記載してください。

「給与所得以外の所得」については、国税庁にて詳しく記載されています。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/1648_73_02.pdf

「令和3年分 給与所得者の保険料控除申告書」の攻略

「令和3年分 給与所得者の保険料控除申告書」は、主要保険の加入状況を根拠に控除申告できる書類です。

いずれも該当しない場合は、申告者情報だけ記入すればOKです。

※ 名前が印字されている場合は、何もしなくてOK

申告できる控除一覧
  • 生命保険料控除:最大12万円
  • 地震保険料控除:最大5万円
  • 社会保険料控除:該当する社会保険料全額
  • 小規模企業共済等掛金控除:該当する掛金全額

申告内容に該当する方は、申告内容に対応する会社・組織が発行した証明書類を用意しておきましょう。

申告に必要な証明書
  • 生命保険料控除:生命保険会社等
  • 地震保険料控除:損害保険会社等
  • 社会保険料控除:厚生労働省または各国民年金基金
  • 小規模企業共済等掛金控除:独立行政法人中小企業基盤整備機構や国民年金基金連合会、地方公共団体

必要な書類を用意して、一気に片付けよう!

あなたの家計を助ける控除申告制度ですが、控除申告できる項目が多いほど必要書類が多くなり、準備に時間を要します。

せっかく控除できるところを申告しないのはもったいないです。必要書類をリストアップして一気に仕上げてしましましょう。

詳しい記載方法については、国税庁の「令和3年分 年末調整のしかた」でも動画付きで解説されているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いたライター

ナガヤン

著者プロフィール

こんにちは、SEライターのナガヤンです!
サーチバンクをご覧いただき、ありがとうございます。

サーチバンクでは、エンジニア中心のメンバーで、私たちだからこそできる、べんりで楽しくなる情報を発信していきます!

これからの働き方を考えるメディア「JobTier」にて、対談記事を書いていただきました!

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