なぜエンジニアは黒背景に緑文字の組合せを好むのか?

記事更新日: 2020/11/25

ライター: ナガヤン

ハローエンジニア!SEライターのナガヤンです!あなたは黒背景に緑文字の画面で作業をしていますか?

エンジニアのなかには、コンソールやエディタの画面を黒背景に緑文字にして作業をする人がいます。

彼らはなぜその組み合わせにするのでしょうか?それには3つの理由があります。

黒背景に緑文字にする3つの理由
  • ハイコントラストで読みやすいから
  • 目の負担が少なく、長時間作業できるから
  • 組み合わせがカッコいいから

この記事では、この3つの理由について深堀りして解説します。

歴史的な経緯のあるハイコントラストな組合せ

初期のパソコンは、すべての操作を画面上の文字の対話(CLI)で行っていました。

当時のディスプレイ(モニタ)は、ブラウン管という装置で文字を投影しており、色も2色しか表現できませんでした。そのため、画面の背景に最も電力を抑えられる黒が採用され、文字の表示にはコントラストがハッキリする緑が採用されていたようです。

ちなみに、液晶などでは黒の方が白より電力の消費が多くなるため、当時のようなコスパの理由で採用されることはないでしょう。表現できる色の数もフルカラー(24ビットカラー)で 16,777,216色 もありますからね。

目に与える負担が少ない緑色

私たちがモノを見るとき、「光」によってモノを見ています。光には波長という特性があり、その中で私たちが見ることができるのは、380nm~780nmの範囲の波長です。ちなみにこの範囲の光を「可視光線」といいます。

私たちの目ではこの波長の長さを色として知覚します。たとえば、波長が長いものは赤く、短いものは紫といった具合です。そして、「緑色」に見える波長は、可視光線の真ん中あたりになります(中波長)。これが、目に負担をかけずに知覚することができる理由です。

また、人間の目は、明るいところでは555nm、暗いところでは507nmの波長に対してもっとも感度が高くなる、つまり「見えやすくなる」と言われています。これらの波長にあたるのが「明るめの緑」や「黄緑」です。この点からも、緑が他の色より知覚しやすい目に優しい色だということがわかります。

映画「マトリックス」の影響

1999年に公開された映画「マトリックス」では、コンピュータの電子世界を演出する際に、黒と緑の組み合わせで表現していました。

映画作品として大ヒットしたこともあり、この演出の美しさ・カッコよさに多くの人が惹きつけられ、当時のTV番組などでも広くこの演出が取り入れられました。それ以降コンピュータの世界というと、黒と緑の組み合わせで表現される世界という記号になったのです。

たとえば絵文字(Emoji)では、テクノロジスト(技術者)の絵文字が黒背景に緑文字の画面を背景としています。このことからも現在でもカッコいいエンジニアの記号になっていることが窺えます。

もしあなたの周囲で黒画面に緑文字で作業をしているエンジニアがいたら、「テンション上げて仕事してるんだなー」って思ってあげましょう!

 

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この記事を書いたライター

ナガヤン

著者プロフィール

こんにちは、SEライターのナガヤンです!
サーチバンクをご覧いただき、ありがとうございます。

サーチバンクでは、エンジニア中心のメンバーで、私たちだからこそできる、べんりで楽しくなる情報を発信していきます!

これからの働き方を考えるメディア「JobTier」にて、対談記事を書いていただきました!

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