「503 Service Unavailable」とは?エラーの原因と解決方法まとめ

記事更新日: 2021/09/11

ライター: ナガヤン

ワクワクしながらページを見ていると、急に現れた「503 Service Unavailable」の文字。

せっかくの気分も台無し。これってなんとかならないの?

そんな残念な体験を解消するためにも、ユーザーができる解決方法、サイト管理者ができる解決方法、具体的な事例をまとめました。

503 Service Unavailableとは?

503 Service Unavailableとは、ウェブサイトのサーバーがリクエストを処理する準備ができていないことを示すエラーメッセージです。

 

サーバーは、ウェブサイトの情報を提供する仕組み(ソフトウェア・機械)です。

レストランにおける、注文された料理をテーブルまで運んでくる店員をイメージすると分かりやすいかと思います。

 

503エラーの場合、サーバー自体は稼働しているものの、メンテナンスや過負荷によって、ウェブページを表示する準備ができません。

レストランの例で言うと、店員さん(サーバー)が休憩中だったり、他のお客さんの対応に追われて、注文した料理が出てこない状態です。

503 Service Unavailable の仕様は?

「503 Service Unavailable」の仕様は、 RFC 7231 「Hypertext Transfer Protocol (HTTP/1.1): Semantics and Content」にて次のように定められています。

6.6.4. 503 Service Unavailable

The 503 (Service Unavailable) status code indicates that the server is currently unable to handle the request due to a temporary overload or scheduled maintenance, which will likely be alleviated after some delay.  The server MAY send a Retry-After header field (Section 7.1.3) to suggest an appropriate amount of time for the client to wait before retrying the request.

Note: The existence of the 503 status code does not imply that a server has to use it when becoming overloaded.  Some servers might simply refuse the connection.

RFC 7231, セクション 6.6.4: 503 Service Unavailable

日本語訳

6.6.4. 503 Service Unavailable

503 (Service Unavailable) ステータスコードは、一時的な過負荷や予定されたメンテ ナンスのために、サーバーが現在リクエストを処理できないことを示しますが、おそらくいくらかの遅延の後に緩和されるでしょう。サーバーは、クライアントがリクエストを再試行する前に待つための適切な時間を示唆するために、 Retry-Afterヘッダーフィールド (セクション7.1.3) を送ってもよい(MAY)。

注意: 503ステータスコードの存在は、サーバーが過負荷になったとき にそれを使用しなければならないことを意味しない。 サーバによっては、単に接続を拒否する場合もあります。

ブラウザの互換性など、より専門的な情報が必要であれば mozilla の MDN Web Docs 「503 Service Unavailable - HTTP | MDN」もご確認ください。

ユーザーができる解決法は?

503 Service Unavailable は、ウェブサイトのサーバー側のエラーなので、ユーザー側では解決できません。

このエラーに遭遇した場合は、ウェブサイト管理者の対応を待つことになります。

503 Service Unavailable にはページ更新が効く?

503 Service Unavailable の場合に、次の方法で解決できるという説明もあります。

  • 開いているページを更新する
  • 時間をおいて再度ページを開く

ただし、ページの更新はウェブサイトのサーバー負荷を高めるのでNGです。

 

503 Service Unavailable の原因のひとつは、ウェブサイトへのアクセス集中などによる、サーバーの過負荷です。

そんなとき、ページを更新したらウェブサーバーに更なる負荷がかかってしまいます。

最悪、DDoS攻撃とみなされることもあるので、時間を置いてサイト管理者が解決するのを待ちましょう。

サイト管理者ができる解決法は?

あなたがサイト管理者であるならば、まず落ち着いて問題の原因を突き止めましょう。

よくある問題想定と対処法は次の通りです。

  • メンテナンスなどでサーバーが停止しているか、サーバー接続の状態を確認する
  • アクセス数に対して処理能力が適切か、サーバー設定を確認する

特に起こりがちなのが、最後のユーザーのアクセス数がサーバー処理能力を超えるケースです。

キャンペーンなどで急激にユーザーのアクセスが集中することで、サーバー処理能力が不足すると「503 Service Unavailable」が表示されます。

長期休暇期間や新規サービス開始当日など、ユーザー数が急激に増えるタイミングでは、余裕を持ったサーバー設定にしておきましょう。

様々な 503 Service Unavailable

実際にあった 503 Service Unavailable の具体的な事例を見ていきましょう。

Slack で 503 Service Unavailable

 

 

 

YouTube で 503 Service Unavailable

 

 

 

【おまけ】 特許庁で 503 Service Unavailable してない!

 

きちんと503エラーを返していないせいで、Googleにメンテナンスページを登録されてしまった特許庁。

なかなか珍しいことですが、ウェブサイト管理者としては教訓にしていきたいですね。

この記事を書いたライター

ナガヤン

著者プロフィール

こんにちは、SEライターのナガヤンです!
サーチバンクをご覧いただき、ありがとうございます。

サーチバンクでは、エンジニア中心のメンバーで、私たちだからこそできる、べんりで楽しくなる情報を発信していきます!

これからの働き方を考えるメディア「JobTier」にて、対談記事を書いていただきました!

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