「418 I'm a teapot」って見たことある?Googleにも実在するユニークなHTTPコード

記事更新日: 2021/03/27

ライター: ナガヤン

ネットで検索したり、Webサイトで記事やブログを見ていたりすると、急に数字とシンプルなメッセージが表示されるページにたどり着いた経験はありますか?

有名なところでは、「404 Not Found」や「503 Service Temporarily Unavailable」などがあります。見たことがある人も多いのではないでしょうか?

これらは 「HTTP ステータスコード」といって、Webサーバーから、ページを表示する際のステータスを伝えるためのものです。

 

HTTP ステータスコードのなかでも、非常にユニークなコードが「418 I'm a teapot」です。

Webの話なのに、どうしてティーポットが?

それにはユーモアに満ちた歴史的な理由があったのでした。

「418 I'm a teapot」って何?

Mozilla によると、次のように説明されている。

HTTP の 418 I'm a teapot クライアントエラーレスポンスコードは、サーバーが、自身がティーポットであることを理由としてコーヒーを入れることを拒否することを示します。コーヒーとティーの複合ポットで、一時的にコーヒーが提供できない場合は、代わりに 503 を返してください。

― 418 I'm a teapot - HTTP | MDN

「418 I'm a teapot」は1998年4月1日に発行されたRFC「RFC 2324 - Hyper Text Coffee Pot Control Protocol (HTCPCP/1.0)」の中で新しく定義されたステータスコードでした。

 

そう、4月1日。これはエイプリルフールのジョークだったのです。

 

RFCを発行している「The Internet Engineering Task Force」(以降、「IETF」)は、インターネットの技術の仕組みを策定している団体です。彼らの存在があるからこそ、私たちはインターネットを利用できています。

そんなIETFも、もとは技術者集団。ジョークを好むギーク文化が根付いているのですね。

「418 I'm a teapot」の例

「418 I'm a teapot」の有名な例としては、やはりGoogleの418ページがあります。

Googleもギーク集団が立ち上げた企業ですので、技術に精通したユーモアのあるコンテンツ展開をしています。

Error 418 (I'm a teapot)!?」では、メッセージとともに、ティーポットのキャラクターが表示されます。

紅茶を淹れる演出があるところがニクいですね。

「418 I'm a teapot」は実装してはいけない?

このジョークコードが再度注目されたのは、2017年の出来事です。

 

エラーコード(4xx)を増やすべきという議論の中で、418を使うかどうかという論点が挙げられました。

418は Hypertext Transfer Protocol ではないから問題ない vs ジョークとはいえ、すでに実際に使われている

という2軸で議論は紛糾しました。

 

結果として、「418 I'm a teepot」は守られました。

重ねた議論や調査結果を踏まえて、418を「未予約」から「予約済み(Unused)」とする裁定が下されました。

9.5.19. 418 (Unused) [RFC2324] was an April 1 RFC that lampooned the various ways HTTP was abused; one such abuse was the definition of an application-specific 418 status code. In the intervening years, this status code has been widely implemented as an "Easter Egg", and therefore is effectively consumed by this use. Therefore, the 418 status code is reserved in the IANA HTTP Status Code registry. This indicates that the status code cannot be assigned to other applications currently. If future circumstances require its use (e.g., exhaustion of 4NN status codes), it can be re- assigned to another use.

もとより、利用は非推奨ではありましたが、ハッカー文化としてすでに確立されているため残すという判断です。

このおかげで、Googleのteapotをいまでも楽しめるというわけですね。

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