日本語に略語があるように英語にも略語というものは多数存在しています。
昔から使われているものから比較的最近になって使われるようになったものなど様々です。
情報化社会と言われる現代においてより効率よく情報を得る手段として略語が以前にも増して頻繁に使われるようになってきているとも言われています。
省略の仕方も様々なパターンがありますが、概ね決まった規則に沿って作られています。
sekizo→
今回はどのようなルールを元に略語が作られているのかをパターン別にご紹介していきます。
最後まで読むころには自分で英語で略語が作れるようになっているかもしれません!
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略語のパターンの分類は3パターンであったり4パターン、5パターンとサイトや人によってまちまちだったりするのですが今回の記事では大きく3パターンにまとめて各パターンの中でさらに特徴別に細かく分けて解説することにします。
文字通り複数の単語の頭文字を取って繋げた省略の方法になります。
頭字語の中にも2種類の分類があるのでそれぞれの特徴や例をご紹介していきます。
acronym
省略して繋げた文字を新たにひとつの単語として発音するもの。
例)
NASA(ナサ)→National Aeronautics and Space Administration
PIN(ピン)→Personal Identification Number
SIM(シム)→subscriber identity module
ASAP(アサップ)→as soon as possible
initialism
省略したアルファベットを一文字ずつ発音するもの。
もしくは文面でのみ省略されて口頭では略さずに発音するもの。
例)
USA(ユーエスエー)→United States of America
TDL(ティーディーエル)→Tokyo Disney Land
PPAP(ピーピーエーピー)→pen pineapple apple pen
LGTM(エルジーティーエム)→looks good to me
ASAP(エーエスエーピー)→as soon as possible
sekizo→
海外のSNSなどで良く見かける「LOL」なんかもlaghing out loud(声に出して笑う)の略でinitialismに分類されます。
日本語でいうところの(笑)ですね。
※お気づきの方もいるかもしれませんが、ASAPのようにacronymとinitialismの両方に分類されるものもあります。
ひとつの単語の一部分を切り取って表現したものです。文字数の多い単語に使用される場合が多いです。
端折り語にも大きく2種類に分類がされます。
shortening
shorteningはさらに細かく4種類に分類され、それぞれ省略される箇所が変化してきます。
1.前省略型:単語の前半を切り落として後半のみを使用
net→internet
phone→telephone
blog→weblog
2.後省略型:単語の後半を切り落として前半のみを使用
memo→memorandum
Sep→September
MAX→maximum
3.前後省略型:単語の前半と後半を切り落として中間のみを使用
flu→influenza
n→and
前後省略型は比較的稀なケースであまり頻繁に使われてはいません。
4.母音省略型:単語の中の母音を切り落として子音のみを使用(変則ルールあり)
bldg→building ※なくても推測可能であれば子音は省略できる
img→image ※先頭の母音は残す
ltr→letter ※子音が2重で使われている場合は一つ省略できる
英単語は母音ではなく子音が音を表現しているので母音がなくてもある程度推測が容易である(bldg=ブルドゥグ、img=イムジ)ことから母音が省略される略語は頻繁に使用されています。
SNSなどでスラングとして使用される言葉もこの母音省略系が多く比較的歴史の浅いものが多い印象です。
contraction
最初の数文字と最後の文字だけを切り取った「中省略型」です。
contractionはさらに細かく2つに分類され、ひとつは単体の単語の中間を切り取ったもの。
もうひとつが主語と動詞、主語と助動詞など複数の単語の中間を切り取って省略した部分を「’(アポストロフィ)」で表現するものです。
1.ひとつの単語
Dr→Doctor
St→Street
govt→government
Mr→Mister
2.複数の単語
I'm→I am
I've→I have
They'd→They would
混成語は複数の単語のそれぞれの一部を組み合わせて新しい言葉として作られたもので、前述のacronymとcontractionを織り交ぜたような概念になります。
新たに別の意味として作られた言葉なので略語の概念とは若干逸れる部分もありますが複数の言葉を省略するという意味では略語と捉えることができます。
brunch→breakfast + lunch
smog→smoke + fog
bit→binary digit
Motel→motorists hotel
ここまで紹介してきた代表的な略語のタイプの他にも発音のおなじ数字やアルファベットを単語として代用する略語というものが存在します。
たとえば、
単語のseeの発音は「シィー(síː)」です。そしてアルファベットのCも発音は同じく「シィー(síː)」です。
したがってseeとcを入れ替えて「I see.(なるほど)」というフレーズであれば「I c」に省略しても同じ意味として使うことができます。
また、単語の一部に代用されるものと各略語タイプとを組み合わせることでさらに文字数を省略して使う方法もあります。
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ただしこの手法はSNS上などのくだけたシーンで使用する言葉である場合が多いのでビジネスメールなどでの使用は極力避けた方が無難だと思います。
よく代用される数字やアルファベット
4→for
U→you
R→are
2→to
Y→why
単語の一部分に代用されるもの
8[éit]→gr8=great, sk8er=skater
2[túː]→2night=tonight ※正確には[tənáit]だが、toだけ切り離して発音した場合は[túː]になる
x[éks]→thnx=thanks(母音省略型+アルファベットの代用), fax→facsimile(アルファベットの代用+後省略型)
※xの頭の[é]は単語にした時、発音しません。
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ちなみにtonightの「night」は同じ発音だからという理由で「nite」に置き換えて「2nite」とさらに省略して表現するのが一般的だったりします。
発音が完全一致ではないが推測可能なもの
EZ[íː][zíː]→easy[íːzi]
UR[júː][ɑ'ːr]→your[júər]
使用例
u r gr8.→You are great.
shoes 4 sk8ers→shoes for skaters
thnx 4 ur fax 2nite→Thanks for your facsimile tonight.
今回は英単語の代表的な略語のタイプをご紹介させていただきました。
頻繁に使われるものは暗記してしまうのも良いでしょう。しかし、省略のパターンを理解していれば新たに目にする略語を見てもある程度瞬時に予測をたてることが可能になるので非常に便利です。
普段は野外イベントの設営など行っています。
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物静かな性格なため時折南の島に佇む某石像と勘違いされることもあるとか、ないとか。
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