人脈ゼロでフリーランスエンジニアになることのデメリット

記事更新日: 2021/04/27

ライター: けーいち

前回、未経験からフリーランスのエンジニアになることのデメリットについて解説をしたなかで、デメリットのひとつとして「エンジニア同士の繋がりが乏しくなる」ということについて言及をしました。

 

前記事では「なぜ未経験フリーランスではエンジニア同士の繋がりが乏しくなるのか」

ということまではお話ししましたが、具体的に何がデメリットになるのかといったところまでは触れることができませんでした。

 

フリーランスエンジニアとして活動していくなら人脈づくりはなによりも優先して取り組んでいくべき事柄です。

特にエンジニア間の繋がりは仕事に直結してくる影響が強くなります。

 

なので今回の記事では前回の記事の補足として人脈(エンジニア同士の繋がり)が乏しいことの具体的なデメリットについて解説をしていきたいと思います。

 

けーいち

未経験からフリーランスになろうと考えている人に限らず、現役のエンジニアでこれからフリーで活動を考えている方にも当てはまる話になるかと思います。

 

前回の記事をまだ読まれていない方はこちらの記事から先に読まれるとより理解が深まるかもしれません。

 

この記事のライター
けーいち
エンジニア歴13年の現役フルスタックエンジニア
SES開発3年→フリーランス2年半→自社開発5年半→フリーランス2年を経て今年から法人化
現在の主な業務:SES開発、自社開発、プログラミングスクールメンター

 

繋がりが乏しいことで起こるデメリット

エンジニア間の繋がりが乏しいことで引き起こるデメリットは以下のようなものがあります。

 

1.安定的な案件の維持が難しい

フリーランスエンジニアは基本的に顧客から「業務委託」というかたちで仕事の依頼を受けることになります。

基本的な業務委託契約では3〜6ヶ月のスパンで契約の更新が行われます。

契約更新の条件として「契約者双方に契約の意思があること」となっていることが一般的です。

仮にこちら側が更新を希望していても、先方が更新を希望しなければ契約は解消となってしまいます。

 

けーいち

契約が切れた場合、次の契約にシームレスに移れないと空白期間が出来てしまうので、その期間の給与保証は誰もしてくれません。

 

基本的にシステム開発の業務はいずれ完成するときがくるため、「運用・保守の契約もセットの場合」を除くとひとつの案件が永続的に続くということはありません。

発注元の規模によっては継続的に開発を続けることも出来ますが、中小規模の発注元であれば開発案件としては常に終わりがあることを意識しておく必要があります。

 

エンジニアの需要について

考え方のひとつとして、顧客が必要としている「システム」というものは業務の効率化を図るもの = 設備投資に当たるものです。今回のコロナ禍のように大本の事業に打撃が出た場合、こういった設備投資は一度「凍結」というかたちがとられる可能性もあり得りえます。そういった観点では「IT事業だからコロナの影響なんてあまりないでしょ」と高を括っているといきなり契約がなくなって慌てふためくことになります(経験談)。

 

けーいち

ちなみに案件を継続的に紹介してくれるエージェントを間に挟めば「継続して売上を上げ続ける」ことは可能です。しかし、当然紹介料が給与から差し引かれるので手取りは少なくなってしまいます。

 

とくに実務経験のないフリーランスだった場合は、運良く案件がとれたとしても個人のWebサイト開設など極小規模な受託開発のような実績*に結びつかない小遣い程度の案件を取り続けることでしか生計を立てることができません。

※「個人での開発実績」にはなるが「チームでの開発実績」にはならないので、複数人での開発案件に入れる可能性は下がる

 

けーいち

「使えるかわからない・すぐ辞めるかもわからない」リスクをとってまで「実績無し・素性もわからない人間」を大型のプロジェクトに入れようと思う企業がはたしてどれだけ存在するでしょうか。

 

以前の職場の繋がりで仕事が紹介されることも

その点、(どういった企業に属していたかにもよりますが)正社員の時にエンジニア間の信頼関係を構築しておけば「リファラル採用」に繋がったりと、獲得できる案件の幅が広がる可能性が大きくなります。

元同僚からの紹介であれば実績や信頼性がある程度担保されるので採用のハードルは格段に下がると思います。

 

けーいち

以前の記事内でも話していますが、自分も前の職場の後輩を介してSES開発の仕事を紹介してもらっています。

 

リファラル採用とは

企業が自社で働いている社員を通じて人材を紹介してもらう採用方法。人材側は社員を通じて企業のことを事前に深く知ることができ、企業側も社員からの直接の紹介であるため求人費を抑えて適性の高い人材を確保できることから昨今、主流になりつつある採用方法である。

2.良質な情報がキャッチできない→アンテナを広く張る必要がある

エンジニア業界は他の業界と比べてもトレンドの移り変わりが早い傾向にあります。

 

けーいち

とくにフロントエンドなんかはその傾向が顕著で、半年も経てば新しい技術やアップデートが入ります。

 

自分の知らない情報(技術や更新*など)をより早く、より多く集めるチャンスを広げるにはたくさんの人と接する機会を設けることがとても有効な手段になるでしょう。

※ここでの技術や更新とは「開発技術のトレンド」、「不具合等トラブルの情報」、「アンチパターン(やらないほうが良いこと)」など

 

正社員間の情報交換

 

けーいち

企業に属しているエンジニアであれば社員同士の連帯感は強くなりやすいので情報交換などの機会は比較的設けやすいと思います。

 

例えば自分の務める会社がSES企業であった場合、

同僚や先輩が自分とは異なる現場に配属されるケースが頻繁におこります。

それぞれの社員が、それぞれの現場で知った技術についての話題を会社に持ち帰ってくることになるので、自然と会った時などにお互いの情報を交換する機会ができます。

 

けーいち

しかし、個人で活動をしていると基本的にそういった自分の知らない情報を拾うのが難しくなります。

 

個人での情報収集

 

個人で活動していると日々どんな情報をキャッチしていけば良いのかといった「キッカケ」を得ることは意外と難しかったりします。

とくに、エンジニアとして駆け出しの頃は情報をキャッチするアンテナの張り方すらよくわからないと思います。

 

仮にフリーランスとして委託先の企業へ身を置くことがあったとしても、あくまで決められた業務を任されるだけの関係であって、気軽に会話をするような間柄になれる機会はほとんどありません。

企業の中の人間なのか、部外者なのかで言いやすいこと 、言いにくいことがどうしてもあるため、受け取れる情報の量や質にも差がでてきます。

 

けーいち

できるだけ配属先の社員さんと仲良くなりたければこちら側から積極的に機会を設けた方がいいですね。[昼食に誘う、喫煙所に一緒に行く、コンビニに一緒に行く]なんてことがキッカケとしては良いと思います。

 

自社開発 vs SES

自社開発にはめちゃくちゃマニアックな人がいる可能性が高いので、どちらかといえばSES企業よりも自社開発企業の方が狭く深い知識が手に入りやすいかもしれません。なのでSES企業、自社開発企業のどちらに属していた方がよりよい情報収集ができるかということに関しては甲乙がつけがたく、ケースバイケースになるかと思います。自社開発では社内の人間が入れ替わることはあまりないので、そういった意味では「正社員なら無条件にアンテナが広がる」というわけでも無いかもしれません。

 

フリーランスの限界

「べつにフリーランスの仲間同士でも他の現場の情報は共有できるのではないか?」という考えを持った方もいるかもしれません。しかし、そいういった環境が成立するのは「仲間づくり(信頼関係)がしっかり出来ていること」が前提になってくるため、上述した正社員間で行える情報交換の量や質とは比にならないと思った方が良いでしょう。

 

けーいち

自分は今でもプログラミングに対してそこまで関心が強いわけではないので、1番最初のキャリアが会社員であったこと、フリーランスから再び会社員になったことはアンテナの張り方を知る良い機会だったと思っています。

 

3.メンターが基本的にいない

けーいち

とくに未経験からフリーランスのエンジニアになった場合はこのデメリットがかなり大きいです。

 

未経験からフリーランスをはじめた人が受け持つことになる仕事は「複数人が関わる現場に入るような仕事」よりも「個人から請け負う、個人で行う仕事」になる可能性が高いです。

そういった環境下では勉強会等で軽い意見交換をする程度の「エンジニア仲間」は作れても、一方的に頼れて面倒も見てくれるような「メンター的存在」を作るのは難しいです。

また前述の通り、現場で関わる人となるとプロパーさん(元請け会社の社員)になってしまうので、立ち位置的に相談相手になりうる関係性ではないため、経験を積んだ社会人上がりのフリーランスエンジニアであっても基本的には同じことがいえます。

 

同じ会社の先輩エンジニア

その点、正社員の場合であれば社内の先輩から面倒を見てもらったりなど、メンターの役割を担ってくれるかもしれません。

 

けーいち

先輩エンジニアのようなメンター的存在がいないと以下のような点で不利になってきます。

 

  • 相談先がいない [設計方針、実装方針/内容(コードレビューなど)、技術情報について]

  • 壁打ちができない [設計方針、実装方針、技術情報について]

  • 自分が知ってる情報でしか問題解決ができない [設計方針、実装方針、技術情報について、自分が見落としているもの(更新情報、アンチパターン、etc...)]

  • キャリアパスや、働き方全般の相談ができない [働き方の話]

 

実装方針であったり、案件の進め方であったり、結構いろいろな場面で先輩エンジニアの方の力が助けになることは多いです。

 

単純に仕事していくうえで詰まる瞬間ってどんな仕事でもあると思います。

そういった時に「これどうしたらいいか軽く相談したいんですが…」と話をもちかけることができる存在がいるかどうかで心の持ちようも大きく変わってくるでしょう。

 

けーいち

とはいえ、会社員だったとしてもプロジェクトや会社によってはメンター的存在に出会える機会がまったく期待できない場合もあります。

 

相談と壁打ちの違いについて

「相談」は相手に悩みを聞いてもらい助言を促す行為であることに対して、「壁打ち」は助言をもらうことはそこまで重要ではなく悩みをただ聞いてもらうというところに違いがあります。ただし壁打ちに関しては相手が必ずしも人間ではなくてもよいのでは?と考える人もおり、アヒルちゃん人形に話しかけることでその代役を果たしてもらうといった手法を用いる人もいるようです。

 

フリーランスがメンターを探すには

現在フリーランスとして活動しておりメンターのような存在を探したいと思った場合は、「MENTA」などのスキルシェアサービスを利用して「お金を出して話を聞いてくれる人」を探すか、ひたすらエンジニアが集まるところへ足を運んでそういった関係性になるまで「ひたすらにコミュニケーションをとりまくる」といったことくらいの方法しかないのかなと思います。

 

けーいち

まずは自分と対等に話が出来る人、そして対等以上の話が出来る人を見つけられたら良いですね。

 

あとは、会社の先輩にしろ、エンジニア仲間にしろ、メンター的存在を探す基準として「こういう人になりたい」と思えるような人を見つけてアプローチをしていくと良いと思います。

 

おわりに

以上の理由から自分は一度はフリーランスになったものの、技術力の高い集団の元、学びが欲しかったため再び正社員に戻ったという過去があります。

今回の話に関して総じて言えることは「エンジニアとしてのキャリアアップ・スキルアップにはエンジニア同士の繋がりが必要不可欠である」ということです。

フリーランスは性質上どうしても孤立しがちになってしまうので、そうならないよう「深い人間関係が形成できるコミュニケーション能力」を身につける努力は絶対に怠らないことをおすすめします。

 

この記事を書いたライター

けーいち

こんにちは、「けーいち」です!

普段はエンジニアとして、システムの設計や開発を行っています。

エンジニアをやっているからこその「質の高い情報発信」を目指してがんばります!

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