【解説】iCloud Driveとは?書類は移動中に作る時代です

記事更新日: 2020/05/28

ライター: せきぞー

皆さんは仕事などで書類として作成したファイルはどこへ保存をしていますか?

近頃ではオンラインストレージと呼ばれるネット上にデータを保管できる場所があり、他の人とネット上で共同作業したりすることも常識となりつつあります。

オンラインストレージの中にもたくさんの種類があり、提供している企業によってサービスの内容は細かく異なってきます。

 

今回の記事ではオンラインストレージのサービスの中でもApple信者(ユーザー)から絶大な支持を得るiCloud Driveについて解説していきたいと思います。

まずは「オンラインストレージとは何なのか?」といったところから段階的にご説明いたします。

 

iCloud Driveの利用を検討している方、これからどんなオンラインストレージを使っていこうか検討されている方の参考になりましたら幸いです。

 iCloud Driveとは

Appleのオンラインストレージサービス

 

iCloud DriveはAppleが提供しているオンラインストレージのことを指します。

オンラインストレージはクラウドサービスとも呼ばれ、

様々なファイルデータをスマホやパソコンなどの電子端末(以下「デバイス」という)からネット上に保存しておくことができるサービスのことをいいます。

 

 iCloud Driveの「Drive(ドライブ)」にはパソコン用語で「データの読み出しや書き込みのできる装置(ハードディスクやUSBメモリなど)」という意味が含まれています。

 

したがってiCloud Driveはオンライン上に存在するメモリーディスクのようなものと考えるとイメージしやすいかもしれません。

ちなみにクラウドサービスの「クラウド」という言葉は

パソコンやスマホなど形のあるデバイスではなく、「オンライン上に存在する形のない何かにデータが保存されるという曖昧なところから「クラウド=雲」という言葉が使われるようになったという説もあるそうです。

 

iCloud Driveの他にも代表的なオンラインストレージのサービスにはDropboxGoogleストレージなどがあり、各種特徴がそれぞれ異なり使用する人の目的によって使いやすさが変わってきます。

 

基本的な使用方法や用途

オンラインストレージの使用方法はどこのサービスでも基本的には同じ場合が多いです。

iCloud Driveを使用する際もまずはデバイスに専用のアプリをインストールする、もしくはネット上で専用のブラウザにアクセスします。

 

そして用意されたフォルダの中に保存したいファイルをドロップ(アップロード)するだけで保存が完了します。

保存されたファイルへはいつでもアクセスして開くことができます。

 

具体的な活用方法

iCloud Driveに保存されたデータは同じApple ID(アカウント)でサインインしているどのデバイスからでもアクセスが可能です。

さらに、

管理者の許可があれば自分以外のユーザーでもアクセスが可能になるため複数のユーザーと共同で一つのファイルの編集することも可能になっています。

 

iCloud Drive活用例その1

例えば、

オフィスのパソコンでプレゼンの書類を作成している途中、定時で帰ることになってしまったとします。

しかしiCloud Driveにそのまま作成中のファイルを保存しておけば帰りの電車内で自分のiPhoneからiCloud Driveにアクセスし作業の続きを行うことも可能です。

もちろん家に帰ってからも自宅のパソコンでファイルにアクセスして続きを行うことも可能です。

 

iCloud Drive活用例その2

さらに、

同僚に資料の確認をしてもらい場合、ファイルを直接メールで送信するのではなく、

iCloud Driveにファイルを保存し、同僚にアクセスできる権限を与えれば同僚のパソコンからでも資料を確認することができるようになります。

しかも同僚側は確認だけでなく修正したい箇所がある場合、

その場で修正して保存をするだけでデータが自動で更新されるので修正を加えた資料を再度メールで送り直すといた手間も省いてくれます。

 

iCloudとの違いは

 

Mac、iPhone、iPadなどのApple社が販売しているデバイス(電子端末)を利用している方であればオンラインストレージやクラウドサービスと言われて頭に浮かぶのが「iCloud」ではないでしょうか?

 

iCloudとはAppleが提供しているクラウドサービスでオンライン上にデータを保存しておくことのできるサービスです。

 

一言で概要だけ聞かされてもiCloud Driveと同じものとしか思えないため、困惑する人が多いのは仕方ありません。

 

では、iCloud DriveとiCloudの違いは一体何でしょうか?

 

iCloud Drive=iCloud全体の「一部」

Appleの公式HPではiCloudについて以下のような説明がされています。

iCloudでは、写真、ビデオ、書類、音楽、アプリケーションなどを安全に保存し、すべてのデバイスで最新の状態に保ちます。iCloudを使用すると、写真、カレンダー、場所などを友人や家族と簡単に共有できます。デバイスを紛失した場合、iCloudはそのデバイスを見つけるのにも役立ちます。

引用:Appleサポート

 

そして iCloud Driveについては以下のような説明がされています。

iCloud Driveには、あらゆるタイプの書類ファイルを安全に保管して、お使いの任意のデバイスからアクセスして編集することができます。あるデバイスで編集すると、iOSデバイス、Mac®、Windows PC、ウェブ( www.icloud.com )のどこからであっても、お使いのすべてのデバイスでその書類の最新バージョンが利用できます。iCloud Driveではアプリケーション間の連係も完全に新しいレベルのものとなり、同一のファイルに対して複数のアプリケーションからシームレスにアクセスして作業できるようになります。

引用:Apple公式HP

両者とも「コンテンツを共有する」といった説明がされていて一見違いがわかりづらくなっています。

 

しかしよく読んでみると iCloud Driveは共有できるコンテンツが主に「書類ファイル」であるということが書かれており、ここが両者の一番の違いであるといえます。

 

iCloudでは書類ファイルの保存・共有だけでなく、「デバイスを探す」機能や、「アプリ内のデータを共有する」機能などサービスの内容は多岐に渡ります。

 

つまり、

iCloudとは「Appleの提供するオンラインストレージを使って利用できる様々なサービス」の総称であり、

iCloud DriveはiCloudというサービスの一部で「書類ファイルを共有する」機能である。

ということなのです。

 

ちなみにここで言われている書類ファイルとはWordやExcelなどのMicrosoftOfficePagesやNumbersなどのiWorkなどのオフィス業務向けのアプリで作成されたファイルのことを主に指しています。

 

さらに、

書類ファイル以外であっても写真や動画、MacやiPhoneで開くことのできないファイルなどもiCloud Driveには保存をすることが可能です。

 

基本的にiCloud Driveは

Appleの純正アプリ以外で作成したファイルデータなどの保存に使われる場所

であると考えておくとわかりやすいかもしれません。

 

違いがわかりづらい理由

ここまで両者の違いがわかりづらくなってしまったのはどういった背景からなのでしょうか。

 

その理由のひとつには、

iCloud Driveが後発で追加された機能であるからということがあります。

 

AppleがiCloudという名前でオンラインストレージのサービスを開始したのは2011年6月です。

 

当初iCloudの機能で行うことができたのは、

  • Apple製のアプリ内データの保存・共有(写真、連絡先、カレンダー、メールなど)

  • デバイスに関するデータや、一部のApple製ではないアプリ内のデータバックアップ(設定情報、LINEのトーク履歴など)

  • アプリの購入履歴の共有

など、

 

Appleのデバイスを複数使用する人がデータの引き継ぎに利用することがメインのサービスであり、

DropboxやGoogleDriveのような「書類ファイルを複数人で共有する」というような機能は備わっていませんでした。

 

その後バージョンのアップデートを重ねるに連れて様々な機能が追加されていき、

4年後の2014年6月にあらゆるファイルの共有を可能にした iCloud Driveという機能が発表されます。

 

つまりこの iCloud Driveの機能が追加されるまでの4年間で

「iCloud=Appleデバイスのデータ移行」

というイメージが先行していたために両者の違いを判断するのを難しく感じてしまったのではないかといわれています。

 

 

さらに、

もう一つ両者の違いについて紛らわしく感じてしまう点が、

 

iCloud Driveのデータ他のiCloud内の機能のデータの保存場所がひとつにまとめられてしまっている

 

ということではないでしょうか。

 

iCloudのサービスを利用するにはまずアカウント登録としてApple IDというものを作成をする必要があります。

そしてApple IDを作成した際に各アカウントごとに「iCloudストレージ」というiCloudを利用してデータを保存できる場所が与えられます

(無料で使用できる容量は5GB)。

 

前述の通りiCloudはもともとAppleのデバイス間のデータのやり取りにほぼ特化した機能です。

 

したがってAppleのデバイス以外からでも自由にファイルデータの出し入れや編集ができる iCloud Driveの機能というのはかなり異色であるといえるにも関わらず、データの保管場所がすべて同じである。

といったところに混乱を招く原因があるのではないかと思われます。

 

ちなみに、

保存場所が同じであるというだけで別のユーザーがアクセス許可されたiCloud Drive内のデータ以外のiCloud内のデータにアクセスすることはできません。

 

他のオンラインストレージとの違いは

書類ファイルを保存するオンラインストレージのサービスは iCloud Drive以外にもたくさん存在しますが、

その中で iCloud Driveを利用することのメリットはどんなところなのかを解説していきたいと思います。

オンラインストレージを比較するポイント

まず、どこのオンラインストレージのサービスを選ぶかを考えた時に比較するべきポイントがいくつかあります。

 
  • データ容量
    各サービスによって使用できるメモリーの容量に限度があるので普段のデータやりとりの規模に応じた容量の使用が可能なサービスを選ぶ必要があります。中には容量無制限のサービスを行なっている企業も存在します。

  • 費用
    基本的に導入自体は無料で、初めから無料で使える容量を提供してくれているサービスが多いです。
    しかし使用できる容量を増やしたり、オプション機能を追加するなどで各サービスごとに値段が変わってきます。

  • セキュリティ対策
    オンライン上にデータを保存しておくということは情報の漏洩のリスクもその分高まるため、データの暗号化やユーザー認証、監視体制などの対策がしっかり取れているサービスであるかも確認しておく必要があります。

  • 対応デバイスの種類
    パソコンでの操作の他にスマートフォンでも操作が可能なサービスであればいつ、何処にいてもファイルを開いて編集をすることが容易に可能になります。専用のアプリがあるかどうかなども判断の基準になってきます。

  • 機能
    ユーザーごとに操作の範囲を限定したり、他のファイル編集アプリとの連携など、各サービスごとに備わっている機能が異なってきますので各社の強みをよく捉えておくことも大事な要素になってきます。

 

上記のポイントを踏まえた上で人気なオンラインストレージをいくつか挙げるとするならば、

●オンラインストレージの先駆者的な存在であり世界的に有名なDropbox

●無料で使用できる容量が大きく様々な機能と連携がされているGoogleDrive

●MicrosoftOffice系のファイル編集アプリと統合がされているOneDrive

法人向けに特化し、セキュリティ対策に定評のある「DirectCloud-BOX

など。

その他にもメジャーといわれるオンラインストレージは20種類以上は挙がってきます。

 

iCloud Driveの特徴

シンプルな操作性

iCloud Driveのファイルの共有で基本的に行う操作は、対象のファイルを「iCloud Drive」と名前のついたフォルダにドラッグ&ドロップするだけのいたってシンプルかつ直感的な構造になっています。

さらに、

Macの「デスクトップ」と「書類フォルダ」をiCloud Driveに紐付けしておけばデスクトップもしくは書類フォルダにファイルを置いておくだけでiCloud Driveの中にある「デスクトップフォルダ」、「書類フォルダ」にデータが同期されるのでドラッグ&ドロップする必要すらありません。

ちなみに、ファイルやフォルダによって共有したい人が異なる場合は、
iCloud Driveまるごとではなく、フォルダ内に保存されているファイルやフォルダごとで共有したい人を選択して共有をするという作業を行うことで共有する人を振り分けることが出来ます。

 

手軽な料金設定

iCloudのサービスを利用するために必要なApple IDを作成した際に無料で5GBのストレージ容量が付与されます。

容量の全てをiCloud Driveに充てることも可能であり、他のサービスと分担することも可能です。

同サービスで有名どころのDropboxの2GBと比較しても無料で利用できる容量は大きい方に分類されるかと思います。

 

そして追加の有料プランが最安のもので130円/月で50GBからと少ない容量から非常に手軽な価格で加入することが可能であることがiCloud Driveの大きな強みであるといえます。

サービス性能の似ているOneDriveであっても249円/月で50GBからです。

Dropboxに関しては1TBからのプランしか存在していません。

 

しかし、その他のプランが400円/月で200GB1300円/月で2TBのふたつしかなく、

容量を無制限で利用できるプランが存在しないため大量のデータを取り扱うような仕事での利用などにはあまり適していないでしょう。

 

Apple製デバイスなら準備が不要

基本的にオンラインストレージを各デバイスで使い始めようと思ったらアプリのダウンロードや新規アカウントの作成がまず必要になってきます。

しかし、2014年以降のバージョンのAppleのデバイスには予めiCloud Driveは標準搭載されており、アカウント情報として使用するApple IDもデバイスの初期設定の段階で設定している場合がほとんどです。

したがって何の下準備も必要なく思い立った時にいきなり利用を開始することが可能になっています。

※iPhone以外のスマートフォンやWindowsでiCloud Driveを使用する際は別途アプリのダウンロード、Apple IDの作成が必要になってきます。

 

Apple製オフィスアプリ「iWork」との相性

iWorkとはAppleの提供しているオフィススイート(オフィス作業アプリ)の総称になります。

MicrosoftOfficeのWord、Excel、PowerPointなどにそれぞれ近い性能を持ったアプリであり、これらのアプリとも一部互換性があります。

Apple製のデバイスにはiWorkが予め備え付けられたアプリであるため別途アプリをダウンロードしたり利用料金を支払ったりするという必要もなく利用することが可能です。

特にiOS(iPhone、iPad)での操作が余計なコマンド操作などが少なく非常にシンプルであり、MicrosoftOfficeなどのスマホアプリに比べ(個人差はありますが)快適な操作を行うことができる点も魅力の一つといえます。

このiWorkとiCloud Driveはスムーズに連携させることが可能なのでiWorkで作成したファイルを頻繁に使用する方には是非iCloud Driveでのファイル保存をおすすめいたします。

ちなみに、WindowsやAndroidなどのデバイスを使用している方はApple IDを作成していれば誰でもブラウザ版のiWorkを使用することが可能です。

 

Appleデバイスユーザーの個人利用向け

上記の特徴など踏まえるとiCloud Driveは総じてApple製のデバイスをメインで利用しているユーザー向けのサービスといえるのではないでしょうか。

特に移動中のiOS(iPhone、iPad)での操作が非常に便利であるためiOSユーザーの方は是非利用してみることをおすすめいたします。

ただし、

WindowsやAndroidなど他のデバイスに対するサービスが不十分であったり、利用できる容量に限度があるなど、

法人としての利用を考えるにはメリットがあまり多くはないため、個人でのデータのやりとりをメインに利用する人向けのサービスともいえるでしょう。

 

iCloud Driveのメリットを理解した上で「いざiCloud Driveを使ってみよう!」と思った方は以下の記事でiCloud Driveの使い方について詳しく解説していきますのでそちらも是非ご覧いただけたらと思います。

 

iCloud Driveを使用するにあたって必要になってくるApple IDの作成方法なども以下の記事でご紹介していますのでまだ作成がお済みでないという方はこちらの記事を参考にしていただければと思います。

 

iCloudのその他のサービス機能などについても解説している記事がありますので興味のある方は是非ご覧になってみてください。

 

 

この記事を書いたライター

せきぞー

普段は野外イベントの設営など行っています。

出来るだけ読者の方の視点に立った執筆を心がけていきます!

物静かな性格なため時折南の島に佇む某石像と勘違いされることもあるとか、ないとか。

Twitter:@100Sekizo

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